わたしがそこにはいないだけ
もういいじゃないかって
諦めるのもひとつのやり方
新しいスーツケースを買って
滝にあたりに行ってきます
幸せだったよ とても
だからもういいじゃないか
みんなで踊るそういう時間
わたしがそこにはいないだけ
もういいじゃないかって
終わらせるのもひとつのやり方
新しいブーツを履いて
遠い森まで行ってきます
思い出せるよ たくさん
だからもういいじゃないか
みんなで笑ってこれからも
わたしがそこにはいないだけ
大人のセンチメンタル
突き刺さる場所を探す様な
純粋という言葉の響き
水だった頃 風だった頃
追いかけてたっけ 何かを
泣いたりしたっけ たまには
失ったことにして僕らは
持っていたことにしてしまう
知らないまちを窓から覗く
懐かしいと言えてしまった
鳥だった頃 空だった頃
見つめていたっけ 何かを
くやしかったっけ 本当に
失ったことにして僕らは
持っていたことにしてしまう
えぐられてしまった場所を
センチメンタルと
ラバー
最近、星が見えないね
月を見つめて君が言う
どうせ小さな部屋の
出たり入るだけの窓
あと何個、残ってる?
どのくらい生きてける?
ロマンスは箱の中で
動物みたいに黙っている
風船にあこがれていた僕ら
恋は落ちて浮き上がるもの
星なんてもう見えないよ
電気を消しても同じこと
あと何個、残ってる?
どのくらい傍にいる?
間に合わない僕ら
雨上がりの街を見ている
暮らしの中を抜ける電車
水溜りがまたがれている
校庭が飛び去られている
間に合わない僕らは
雨上がりの街を見ている
暮らしの中を抜ける電車
荷物になってしまった傘
山でさえ息をしてるのに
間に合わない僕らは
少しだけ濡れている