2013年10月25日金曜日

赤はもう羽織れない
影に、なってしまいたい
黒でない 透明でない 
染みでない 夢でない
歩く街は金切り声
互い違いの靴下の人
どうか 見えずに過ぎて下さい
私は、煙なのでしょうか
咳き込む人、吸わない人

聞かないで、生きているかと
私にはもう、過去しか無い
両手を広げて羽ばたく真似
一畳程の世界でさえ
染め上げる色も持たないし
血の通る道はもういらない
真っ白い空に漂わせて
こんなにまでして動く筋肉
顔の筋肉 微笑む形

笑わないで
見つめないで
喉が震えている音に
立ち上がる人はない

いつか狼の不安に憧れ
いつ気付けるの
そして、誰に尋ねるの

聞かないで、生きているかと
私にはもう、過去しか無い


 

2013年10月15日火曜日

「楽しみだよ」の週末もいつか
叶わない「また今度」に変わる
だけどもう少し歩いて行けば
そこで逢える気がするから
枯れ葉を踏んで 初めて歩く
抜け殻の蝉の軋みに似ている

たとえ昼間の夢だとしても
もう少しだけ歩いていたい
たとえ昼間の夢だとしても
楽しい約束
そう思うだけ

想い出になった
あなたに逢いたい

あと少しだけ歩いて行けば
そこでまた逢える気がするから
まっ暗い夜になってしまう
マトモなことを聞かされてしまう
たとえ昼間の夢だとしても
感傷的な午後の遊び
もう少しだけ許して下さい