むず痒いはずの世界が、
ほんの一瞬乾いて見える
不安に胸を踊らせる
ワルツ、処女、パーキング
想像して、書く
ドライブの詩を
俺は無免許 免れる何者も持たない
背中合わせに女と眠る
こんなにも重い
シーツはゴムか
どこが隅なのかわからないくらい
部屋は上下に伸び続けている
「一体、私はどこを掃除すればいいっていうの?」
「ね、よ、ほら」
尋ね始める声も持たない
免れる何者も
そして誰をも
空いてるドアはいつも開いてる
はやく、おいでよ
失礼しますよ
って
「言えなかった」
が美しいのは制服を脱ぐまで。
永遠の処女達が映っているフィルムを
そうして、また箱に仕舞うのだ
おもむろに取り出して、
一時間
とそして
三十分
ただいま。も おかえり。も
いらない世界の話と聞いて
ただ、おはよう。と髪型とベルトだけ
気にしてればいいよ、君たちは
いつもと同じ
会話だけれど
匂いも知らない
会話だけれど
「言えなかった」
が美しいのは制服を終えるまで。
随分とまた、年を取ったご様子
プール、鉄柵、非常ベル。
階段のゴム、トイレのタイル。
そして、使われない教室はまた今日も溜めるだけ
ただホコリだけをまた ぞろ ぞろ ぞろ
懐かしい君のふくらはぎを見ていた
週に一度の掃除で知ってる
その ぞろ
を