お前は魚屋の女将で
泊まりの宿もやっている
包丁を持った時代の長さ
戦慄させるに十分足りる
寂寞
尖っている訳でもないのに
それは危険な赤を呼ぶ鏡
刻まれた傷をなぞって
たまにはチロっとまな板を
あっ、とか、うっ、とか
言わせてみたい
それは習慣
別の要素で膨らんだ
ことのある腹をサスリながら
喰う煮タコ のにゅふぉうにゅ
暮れ曙 今年も冷たいばかりの魚
ハラワタ、ハラワタ
ツカレタ、ツカレタ
まな板の上を通り過ぎた
沢山のウオ、魚達
あんなに落ちてた鱗が今や
一枚も無い
魚屋の女将
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