深夜のまずい煙草を吸いながら
漫然と聴く歌の端々
やや少しでも理解したい
お前の面影少しだけ
俯いていたその顔も
少しずつよく分からなくなる
じゃあもう随分昔
あの石が立てた波紋の音
気まずくなる事もできなかった
記憶がずっと沈んでいくだけ
深夜のまずい煙草を吸いながら
漫然と聴く歌の端々
水たまりで待っていても
残されていくだけなのに
また水が溢れたら
あそこへ行けたらいいなって
二度と来ない雨降りを
気まずくなる事もできなかった
魚じゃない、ただの石
もう聴こえないその波紋
こうしてまた
一番大事なものに見つめられることができない
三番目でもいいのよなんて
歌える、女のスカートに煙
まるで俺が忍び込めた
みたいに纏わる匂いをせめて
こうしてまた
一番大事なものに見つめられることができない
夢中で話すその目の隅にも
入らない歌を血相変えて