わたしは天体
いつもバスの一番前の
小高い丘にあなたは座る
横顔は少し斜め上の
空をいつも見つめていた
遠い空の向こう側
ずっとそこにあなたはいたの
そこから光を届けていたの
乱反射するその姿に
いつまでも触れなかった訳は
こころがあるとするならば
あなたという名の惑星に
どうか言葉を届けたい
見果てぬ遠い空の果て
金星よりも美しいあなた
見えない夜もきっとそこに
あなたがいると思えたのは
こんなにも遠く離れていたから
虚像ばかりを見つめていたから
時間があるとするならば
あなたという名の惑星を
どうか行って抱きしめたい
星になったのはわたしの方
そうね、それは過去の天体
ずっと昔に終わったほむら
いつもバスの一番前の
小高い丘にあなたは座る
横顔ばかりを覚えている
見果てぬ遠い朝の空
金星よりも美しい光
きみの夢で目を覚ましたから
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