春を明けて、精液を飲んだお前に
おちょこについだ
酒を一杯勧めている
その上に浮いた花びら
指でつまんで捨てている
これからお前が繰り返す
夜をただ、目の端で見ていた。
春を明けて、精液を飲んだお前に
嗅いでまとわる、犬をあげよう
せめて頭をなでておやり
どうせぼろきれだ
床も拭けない、
ぼろっかす。
何故に俺は人形なのか
体温のない布なのか
剥ぎ取って、さっさとそれを剥ぎ取って
お前は行ってしまう
六十年もあるんだよ
あと、何度
あと、何度
あああ、
女「わたしの舵をとらないで
あなたに渡した船じゃない」
男「愛なんかじゃ、まるで無かったぜ
ただ、どうして俺じゃってさ」
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