2012年4月25日水曜日

22歳の爆弾

22歳の爆弾よ
同じ春に落とされて
それから一体幾度の
破裂の機会を見逃した
22歳の爆弾よ
後、何回の春を見る
済んでしまったのか もう
ただ、抜けていく
蓋も無いので、気も泡も

「さっさとしないと本当に、戦争なんて終わってしまうよ」

あ!そうか。
もしや、もしやあの時の
革の財布を傍らに
三階に停まるエレベーター
きっとあそこで散らすべき
だったのかもと思うのは
綺麗に拭かれてしまった後の
薄曇るガラスケースの中で
目掛ける尻も嘗てはあった

おい!お前、爆弾め!
火薬の癖に破裂もしない
誰彼の臓をまき散らす
為に生まれた丸薬。
おい!お前、爆弾め!
溜める意味など無い癖に
出せずに惜しんで22年

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